基本動作を確認し、現場に搬入して性能評価を行う。装置を製作したらオフラインでテストを行い、基本動作の確認や設計どおりの寸法であるかを確認します。これをクリアすれば、いよいよ現場に搬入して本番テストを実施。性能評価を行い、ひとつひとつ問題点を抽出していきます。この段階でもやはり、設計者である私が現場に何度も足を運び、自分の目で装置の動きや性能を確認することが大切です。そして問題点を具体的に抽出すること。現場で作業する人と一緒に性能評価を行いながら、PDCAを回していきます。新しい装置を開発するためには設計の基本的な技術も必要ですが、現場で作業する人が分かるような資料作りも欠かせません。苦労する部分もありますが、新装置が設計したとおりに動いたとき、企画したとおりの性能が証明されたとき、多くの関係者とコミュニケーションを取りながら積み上げてきた喜びを感じます。これまで危険で重労働だった高炉小羽口の取替作業が安全に行われるようになる。従来は5人の作業員が必要だったところを2人で行い、省力化できるようになる。このような装置の設計・開発に関わることは、スガテックの開発グループで仕事をするうえで大きなやりがいとなっています。高炉 : 製鉄用の溶鉱炉。鉄鉱石とコークス、石灰石を入れて溶錬し、下方に溜った銑鉄を取り出す。用語解説製品設計STEP.2性能評価STEP.3製品企画STEP.1構想ができたら基本設計に移ります。装置の構造を具体化するためにCADを用いて図面を描き、レイアウトを検討して製品のサイズを決定。図面化して現場で作業する人と打ち合わせを行い、この形状で良いか、どういう動きをするのかなどを確認していきます。ある程度基本設計が固まってきたら手計算と解析ソフトを活用して装置の強度計算を行うのも大切なこと。スガテックとし装置の構造を具体化・図面化し、詳細設計を突き詰める。ては初めて取り組む開発案件なので、完成後に現場へ出してから強度不足となるのを防ぐためです。基本設計をしてレイアウト、サイズ、強度などの承認を得たら、詳細設計を突き詰める段階へ。装置の図面を作成し、設計のポイントごとに関係者と話し合いの場を設け、設計根拠を説明することで装置の開発目標とズレが生じていないかを確認しながら進めていきます。設計はデスクの上でひとりだけで行っていては現場ニーズに即したものはできません。ひとつひとつデザインレビューを行い、満たすべき項目を開発に関わるあらゆる観点から評価してもらうことで手戻りの防止を行っていくことが大切になります。CADを用いた実際の図面CADを用いた実際の3D図面製品設計STEP.2性能評価STEP.3製品企画STEP.1SUGATEC | 12
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